大人の優雅な和インテリア。400年以上の歴史を持つ「駿河竹千筋細工」とは

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こんにちは。
新築のリビングのインテリアを密かに探している、ファミ男佐藤です。
(家族にはナイショ)

皆さんは「駿河竹千筋細工」というものをご存知ですか?
静岡県に古くから伝わる伝統工芸品で、今、インテリアとしても見直されています。

今回は、知られざる「駿河竹千本細工」の紹介を行います。

佐藤 ファミ男

竹細工って、いつみても見惚れてしまいます!

駿河竹千筋細工とは国が認めた伝統工芸

駿河竹千筋細工(するが たけ せんすじ ざいく)とは、静岡に江戸時代から伝わる伝統工芸です。

経済産業大臣指定・伝統的工芸品にも指定され、日本を代表する「職人の業」とも言うべき、工芸品。

竹細工の材料は、真竹(マダケ)、孟宗竹(モウソウチク、モウソウダケ)を使います。
これは、この駿河地方に元々豊富にあった竹が、歴史の中で生活の道具として使われてきたのでしょう。

佐藤 ファミ男

国からも認められた、日本が自慢するべき文化!

細いヒゴを駆使した精緻な組み上げが特徴

駿河竹千筋細工の特徴といえば、なんと言ってもその細い竹ひごです。

そもそも、千筋細工(せんすじざいく)という名称も、この竹ひごからつけられたのだそうです。
千筋とは、畳の横幅3尺に並べると1000筋ならぶほどの、細かい筋の丸ひごのことを指します。

佐藤 ファミ男

3尺=約0.9メートル。畳の短い方の辺ね!

また、駿河竹千筋細工の竹ひごは丸ひごとして加工されています。
これは、虫かご・鳥かごの柵として用いられる竹ひごが、鳥の羽や鈴虫のヒゲを傷めないようにという配慮から起こったのだとか。

細い丸ひごを作るには、鉈(なた)で細かくサイズを調整したあと、荒引き、中引き、仕上げ引きという仕上げ加工を行います。
おおよそ0.8mmという繊細な竹ひごは、細かく丁寧な作業と、職人の正確な業で成り立っているんですね。

細くしなやかな丸ひごは、他の地域の竹細工にはない、絶妙な表情を作り出すことになります。
静岡竹工芸協同組合が制作した、紹介VTRがありました。

佐藤 ファミ男

職人の正確な手つきは、思わず時間も忘れて見入ってしまいますね!

大人な空間を演出する秀逸なデザイン

駿河竹千筋細工の繊細な表現力は今、インテリアとしても注目を集めています。
その一部をまとめてみました。

伝統的工芸品 駿河竹千筋細工 行灯 山吹

行灯(あんどん)、つまりろうそく立てですね。
光を包むシェード部分が竹ひごで作られており、柔らかい陰影を映し出してくれそうです。

伝統的工芸品 駿河竹千筋細工 置き風鈴 初風

卓上に置くタイプの風鈴です。
竹ひごで筐体が作られているため、涼やかな印象がより一層引き立てられます。
風鈴は、一般家庭では実は取り付けがおっくうなもの。
据え置きタイプであれば、その悩みも解消されそうですね。

伝統的工芸品 駿河竹千筋細工 花器 椿

竹ひごで大きな躯体を表現したこの花器。
さも当然のように見事な曲線を描いた竹ひごは、職人の手でひとつひとつ形作られた傑作です。

駿河竹千筋細工風鈴 清風

清んだ音色が聞こえてきそうな風鈴です。
大量生産のこのご時世に、わざわざ手間暇かけて作られた風鈴。
これこそが、一番の贅沢な空間だと思いませんか?

照明作家 谷俊幸 HOKORE (PENDANT) 誇れ ペンダント デザイナーズ照明

照明作家・谷俊幸氏によるランプシェード。
細く繊細な曲線が入り乱れるように並ぶこの作品は、駿河竹千筋細工の技術を用いています。

佐藤 ファミ男

僕は、ダントツで置き風鈴がイイな!チリンチリン~♪

駿河竹千筋細工の歴史は江戸時代から

駿河竹千筋細工は、静岡の駿河地方に古くから伝わっていたと考えられています。

静岡市駿河区にある「登呂遺跡(とろいせき)」では、出土品として竹で作った農具が見つかっています。
農耕など生活の道具として、竹素材の細工が使われてきたことが分かります。

静岡では江戸時代には、こんな言い回しが合ったそうです。

孝行を するが第一 竹細工

孝行をするなら、駿河の第一産業である、竹細工がよい。
という意味合いの言葉なのでしょう。
一般市民にも広く認識されていたほど、駿河の竹細工は盛んであった、と考えられます。

佐藤 ファミ男

駄洒落です(笑)

駿河竹千筋細工を産んだのは徳川家康?

今回紹介している伝統的工芸品「駿河竹千筋細工」は、いつから誕生したのでしょうか。
そのキッカケは、駿府に隠居した大御所・徳川家康公だと言われています。

家康は鷹狩を趣味とし、駿府だけでなく、様々な地域で鷹狩を嗜んでいました。
その時、鷹狩のに使う餌かごとして竹細工を作るよう、鷹匠同心に作らせたが始まりだと言われています。
駿河に細かな竹細工の技術があることを、家康は知っていたんですね。

竹細工は江戸時代のファッションアイテムだった?

また、竹細工の人気が高まったもう一つのエピソードがあります。
江戸城で花見の宴が行われた際、天海大僧正が昼寝に使った籠枕が武士の間で人気になっていた、というのです。
天海とは、安土桃山時代から江戸前期にかけての僧侶で、家康の朝廷政策や宗教政策に協力した、家康の側近だった人物。
武士が天海の持ち物に注目したのも頷けますね。

駿河の国は東海道に位置します。
参勤交代で通過する武士たちの噂話から、天海僧正の籠枕の話はまたたく間に人々の耳に届いたことでしょう。
それ以降、小刀を使う武士の内職として、編笠、籠枕、虫かごづくりが定着したのだそうです。

竹細工を進化させた立役者・菅沼一我

江戸末期には、芸道に秀でた菅沼一我(すがぬまいちが)という人物が現れます。
駿河の国の竹細工はさらに精巧さをまし、諸外国に自慢のできるレベルとなりました。

$(talk-l4:)菅沼一我の情報はほとんど見つかりませんでした。継続して調査します!:

明治の代になり、ウィーン国際博覧会(西暦1873年、明治6年)には、日本国の出展物として、竹細工の工芸品が出展されました。
これを機に西洋諸国の評価を得た駿河竹千筋細工は、戦後にはアメリカにも多く輸出されることになります。

そして、昭和51年、通称大臣指定伝統的工芸品(当時)として指定されました。

駿河竹千筋細工の歴史については、以下の動画にまとまっています。

駿河竹千筋細工の今後

伝統工芸は、各地でその後継者問題に直面しています。
駿河竹千筋細工では、どうなのでしょうか?

静岡では、駿河竹千筋細工の魅力を知ってもらおうと、工芸品の体験施設を運営しているのだ相です。

体験工房「駿府匠宿(すんぷたくみしゅく)」

2014年に放送された「明日への扉」に出演された、大村恵美さんも、ここで駿河竹千筋細工に出会った、と語っていまいた。
伝統工芸士・篠宮康博氏に弟子入りし、職人としての修行を始めたのだそうです。
13年の修行を経て、駿府匠宿で魅力を紹介する立場に。
高校を卒業をしてすぐ、青春の情熱を注ぎ込んだ大村さん。
今では師匠をも認める職人になっています。

以下は、その時のインタビュー映像です。

駿河竹千筋細工まとめ

いかがだったでしょうか?
今まで単なる「和モダン」のインテリアとして見ていた駿河竹千筋細工も、とても深い歴史や人々の思いが詰まっているということが分かりました。

気になる人は、駿府匠宿に体験に行ってみるのも良いかもしれないですね。

工芸と歴史の体験施設 駿府匠宿

佐藤 ファミ男

佐藤 ファミ男 団員

屁理屈好きの30代妻帯者。チルファンで三度の飯よりWikipediaが好き。

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